住民検診の検便に潜血が見つかり、大腸内視鏡検査を受けることになった。癌なんて自分には無縁、9年前のPET検査でも大腸内視鏡検査をしたが、その時は心に余裕が無かった。そして異常は無かった。 昔、痔があり、絶対それだろうと思うのだが、草津総合病院で内視鏡検査を受けることになった。 |
頻繁に来る便意。トイレの時刻、便の色を記録する。便の色はサンプル写真の5段階と見比べて決める。15分の間、病院内を歩いて腹を動かす。それどころか、1分ごとぐらいにトイレに駆け込む。完全な水の便が襲って来る。事前に下着を数枚持参することになっていたのが納得。途中から10分ごとに液を飲むころになると、便は薄黄色の液体だけとなり、これで内視鏡検査が可能になる。 |
午後から、順に名前が呼ばれ、3人目で自分の検査となった。支給された後ろに切り込みのあるパンツを履き、検査服を着る。検査台にモニターが見えるように横たわる。 |
「これから入りますよ」、内視鏡のカメラが肛門からスタート、どんどん大腸内を進んでいく。大掃除した腸内は美しい。ピンクのヒダ、断面は丸でなく、三角なのだと気づいた。外圧で塞がらないようにか?。自分の身体の中を生まれて初めて見ている。映画「ミクロの決死圏」みたい。 |
「大腸の曲がり角です。少しお腹が張ります」を何回か。「ここまで、こちら側が大腸、向こうが小腸です。これから抜いていきます」。 往路で気づいていたが、先生も見逃していなかった。「小さなポリープがありますので切除します」。事前の同意書で、「もしポリープが見つかれば切除して良い」のところにチェックしていた。極細い針金の輪をポリープにあて、針金が窄まることで切除する。ジワッと血が滲んだ。「傷口をホッチキスで塞ぎます。パチン。傷あとをクリップで止めておきます。」クリップは白い棒状の物。 切除した時は痛みは感じない。結局5ミリほどのポリープを2個切除して検査終了。 術後の問診で、「先生、ポリープを取る人はどのくらいいるんですか?」「まあまあ、何人もおられますよ」とお茶を濁される。 「たまに切除傷が開くことがありますが、その時は便が真っ赤になるので分かります。」 「クリップはいずれ外れて便といっしょに排出されます。」 切除したポリープは組織検査して良質か悪質かを確認のため、1ヶ月後を予約した。 |